ゲイ公開


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ついに、僕は居場所を見つけた

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「ゲイ」 ただそれだけのことに、なぜ僕は全身で抵抗しているのか?人と違う、仲間はずれ、偏見。次々と未来をはばむ壁。人と僕をへだてる壁。人生には偏見しかないのか?

ゲイ看護師はみた!


満月メール見本

きょうは2月にいらしたお客様で看護師の上田さん(仮名)という方から

看護師さんの仕事について語っていただこうと思います

みなさんもなんらかの形で病院にお世話になったことがあるなら

看護師という職業がどのようなものかお分かりでしょう

しかし、実際にその仕事がどれだけ大変で過酷なものか、お話をお聞きするまでわかりませんでした

愚かな私は最近まで病院で働いているのは医者と看護婦さんだけだと思っていましたが

こうして男性の看護師さんがパタヤにいらっしゃることにより

たくさんの男性看護師の方が、日本で活躍していらっしゃることがわかりました

ちなみに日本においては、2002年3月まで法律上、女性を看護婦(かんごふ)、男性を看護士(かんごし)として区別していましたが

それ以降は看護師の名称で男女の区別なく呼ばれるようになりました

上田さんの文章を読むと、看護師というものがいかに必要な人材であるにもかかわらず

いかに彼らが”かえりみられていないか”、がわかります

特に、隠れゲイとして日々お仕事されている姿には深い尊敬の念を抱くものです

下記に上田さんからのメールを3件、ご紹介させていただきます

現場から生の声をお聞きいただき、看護師という職業へのみなさまの理解を深めていただければ幸いです

(メール本文を除き、お名前、団体名、メールアドレスなどはプライバシー保護のために架空のものを使用しています)

【看護師の仕事】その1・・・帰国後いきなり急患

2013年3月6日 18:33
From: Nurse Ueda
To: やしの木 

やしの木ひできさん、けんじさん

パタヤではお世話になりました。

おとといは帰国後、初の夜勤でしたが、ひとりは大動脈解離(大血管が裂ける病気)の患者さん、もうひとりは重症膵炎(臓器が自己融解する病気)の患者さんでした。

大物2名でしたが、残念ながら、膵炎の方は治療の甲斐なく、亡くなられました。

まっ、また頑張ります。

やしの木さんもお忙しいようですが。

自分が帰国してから、気持ちが前向きにいられるのも、お二人や支えてくれたタイ人達のおかげだと思います。

一人でも多くの仲間が、前向きな気持ちになれるように、頑張ってほしいと、切に願います。

将来、ロングステイの日本人に、健康相談や、看護サービスとかができたら良いなと考えています。

実現できるように頑張りたいと思います。

11/26~29で、KIX-BKKの予約を取ってしまいました。

また、お逢いしましょう。お元気で。

上田

ゲイ看護師はもっとみた!


看護ゲイの苦悩はつづきます

【看護師の仕事】その2・・・春だから、開業医の妻のプライド、認知老人

2013年3月11日 23:24
From: Nurse Ueda
To: やしの木 

こんばんは。お疲れ様です。

金曜日から月曜日まで、夜勤入り⇒夜勤明け、夜勤入り⇒夜勤明けと、休みなく勤務が続いていましたが、やっと解放されました。

「休みなく勤務が続いていた」その理由は、「春だから」の一言に尽きます。

春、つぼみが膨らむ時期になると、精神科疾患の患者さんが不安定になります。

患者さんでなくとも、寒い冬が終わって暖かい春になると、周りがまぶしく躍動するのに、自分だけ何もなければ、置いてきぼりな気分になるように。。。そんな感じでしょうか。

アルコール依存が悪化した開業医(?)が運ばれてきました。春で飲酒量が増えたのでしょう。痙攣まで起こしてしまい、悲惨です。

離脱症状が出ないように、がっつり薬を盛って、寝ていただきました。恐らく府立病院に転送でしょう。

そんな彼に診察してもらっていた患者さんが哀れ・・・。別居している妻が面会に来ていましたが、医師の妻のブランドを捨てきれない様子で、痛々しかったです。。。

一方では、一晩中不安で何度も救急車を呼びつける初老男性がいました。

22時から3時まで他の業務をこなしながら、救急外来の室内を徘徊する彼に話を聞いたり、対応していましたが、3時に帰宅。朝の8時にまた救急車。。。

医療者の体力をもぎ取る週末でした。

5月病といわれる時期が過ぎるまでは、こんな感じが続くと思います。

パタヤも暑くなってくる時期ですね。

春休みの旅行者も増えて、賑やかなんでしょうか?

アルバムを見ながら懐かしく思っています。

ところで、ひできさんが紹介してくれたYouTubeの動画(中国の強制労働所の実態)見ました。

なんだか今の日本の老人病院、老人ホームと同じだと思いました

率直な感想です。

日本の現状を動画にアップできないだけで、これこそ今の日本の現実です。

認知症老人が増えすぎです。でも医療をこれでもか、これでもかとやる。そうすれば長生きする。さらに認知症が増える。

現在の日本は、例えばベッド数50の病棟を夜間は3人の看護師で看ています。

1人は交代用に休憩しなければなりませんから、実質2人の看護師で、ひとり当たり25人を受け持っている計算になります。

入院中の患者さんが夜間、病室で普通に寝ることができないんです。認知症だから。

点滴やドレーンを取ったり、幻視で大声を出したり、徘徊したりとで、ナースステーション脇の処置室にベッドごと連れてきて、もうそこは動物園状態。。。

自分もかつて、一般病棟で働いていた時代、やっていました。

寝せるために、医師の指示で薬を盛るのです。それをやるのは看護師です。

医師は処方をするだけです。

寝かせないと、治療ができない。 別の救急患者さんの入院を受け入れられないのです。

薬を患者さんに無理に飲ませる。だめなら、鼻を摘む、鼻を摘むと息が出来ないから口を開ける、口を開けた瞬間に飲ませる。

だめなら、鼻から胃まで管を入れて注入する。それもだめなら、注射する。

動画を見ていて、もうこんな国から脱出したい。。。と思いました。

こんなことやっていると、いつか自分もしっぺ返しが来るのでしょうね。

(自分が痛めつけられる夢をたまに見るのです。)

長々と書きすぎました。今日はこの辺で。

上田

【看護師の仕事】その3・・・ゲイのいざ、ゲイのパートナーシップ、セクシュアリティ

2013年3月17日 23:35
From: Nurse Ueda
To: やしの木 

こんばんは。お疲れ様です。

今日も夜勤明けです。

東京も春らしい季節になってきました。

昨夜は、吐血の患者さんを通して、考えさせられることが2つありました。

患者さんは60代前半の男性で、仕事中に気分が悪くなり吐血、救急搬送されました。

これがアル中(アルコール中毒)系の肝機能障害ならば、自業自得なのですが。。。

この方はどうやらストレス性の胃潰瘍+鎮痛剤の副作用からくる吐血のようで、過去にも同様の症状があったようで、ひどく同情しました。

かなりの量の吐血だった様子で、顔色も悪く、血圧も低く、緊急に胃カメラでの止血処置、並びに輸血が必要でした。

幸い意識はあっ たので、検査、輸血同意書に自力でサインしていただきましたが

次回出血したら、命にかかわるとわれわれは判断したので、緊急時の連絡先の確認に入りました

そうしたら・・・

 「妻とは別居中で、1年以上音信不通だから、連絡は取らないでほしい・・・」と

でも、命にかかわることだから、と再三説得しても駄目で

結局、ファーストコール(緊急事態を知らせる最初の電話)は九州に住む妹さんに、ということになりました。

妹さんは突然の電話にビックリです。

いきなり、遠方の兄が吐血して、命にかかわる状況。万が一の場合の方針決定者になってくださいと言われたのですから・・・。

さらには自分の兄がいつの間にか奥さんと別居していて、連絡も取れない状況になっていたのですから・・・。

幸い、胃カメラで、止血はできましたが、余談を許さない状況でした。

これって、隠れゲイである自分には本当に身につまされる思いでした。自分がなったらどうするのか。。。

かつてこの自分が入院した時は、まだ両親も元気でしたから、キーパーソン(意思決定などをしてもらう重要人物)になってもらいましたが。。。

たまに同僚だという男性の方が、その患者さんをとてもよくお世話されているのを見かけます。

自分は内心、この方たちも【お仲間(ゲイ)】なんだろうな、と思いました。

しかし、今の日本では、近くの他人(ゲイのパートナーや友人)には、病状説明や、代理意思決定をすることが認められていません。。。

結局、遠くの親族(全然面識のない人等)にならざる得ないわけで。。。

他人に迷惑をかけたくはないですし、深刻な問題で考えされられました。

自分がそうなった時は、金銭的な契約を結んだうえで、ひできさんやけんじさんにお願いしようかと思ったりもしました。

もう一つ考えさせられるケースがありました。

その患者さんは吐血して、安静が求められ、点滴、輸血に胃カメラと侵襲の多い処置を受けている中でも、排泄はしたくなるし、のども乾くし。。。

そんな治療の途中でも、人間の基本的な欲求はあるわけで。。。

それをサポートするのが、看護師であって、動けない彼に寝たまま排便していただいたり、吐血直後は飲水禁止ですから、口の中を濡れたガーゼで湿したり。。。

それはよいのですが、【セクシュアリティ(性指向)】も重要な問題であると、最近強く感じます。

年齢を重ねれば重ねるほど、それを認められないとつらいと思います。

昔、カナダに旅行したときに、JTBのガイドの方が自分に対して、ストレートであることを前提に、夜の案内話を勧めてきました。

高いお金を出して外国まで来たのに、【自分が認められないこと(性指向を隠して旅行していること)】はひどくつまならないことだと感じました。

これを自分の職業に当てはめるなら、治療を受ける患者さんのセクシュアリティ(性指向)について【私たちは理解がありますよ】という姿勢を持たなければいけない

と思いました。

そんなところで、病院は毎日毎日、嫌なことだらけです。。。

「ただいま!」って言って、パタヤに帰りたいです。。。

ひできさん、けんじさんも体には気をつけてくださいね。

ではでは。

上田


みなさんは上田さんからのメールを読んでをどうお感じになりましたか?

どうやら医療の場面で隠れゲイとして苦悩しているのは

看護師さんだけでなく患者さんもそうみたいです

われわれが自由になるまでの道のりは長そうだ、と感じました

でも頑張っていただきたい、と心から思いました

看護師なくして一日たりとも

医療機関は立ち行かないのです

それはなくてはならない職業ですし

価値ある職業だと思うからです

その昔彼らを ”白衣の天使” と呼んでいた時代がありましたが

いまは彼らを ”白衣の戦士” と呼びたいと思います

なぜなら彼らは日本の医療を最前線で守っているからです

私たちはそのような方々にもパタヤに来ていただき

つかの間の休養を得ていただきたいと願っています

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